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2023年09月01日作成

安定化電源(AX-2500)を分解・回路解析してみた話

お久しぶりです
インテルです

先日あったハムフェアに行って来たんですが、そこで入手した100円のジャンク電源についてのお話です。

その電源がこちらのAX-2500(STEREOMASTER製)
1
内部を分解するとこんな感じ
2
んで取り出した基盤がこう
3 border=
4
回路パターンを追ってみると次のような回路になっているようです
z1
※電源SW、ヒューズは省略
回路上はトランジスタを4つ使っていますが、内1つは定電流ダイオード代わりにしているようです(図中Q4)

構成はこんな感じ
z2
整流部はトランスで降圧した後、W02というブリッジダイオードで全波整流しています。
なお、このW02は当然のように廃盤です。
次に2200μF(耐圧35V)のコンデンサリプル除去を行い、安定化回路に入って行きます。
安定化回路は出力電圧可変形の直列制御安定化回路になっており、R3・R4が可変抵抗で比率を変えることで出力電圧を変えることができるようになっています。(下図青丸の部分で調整可能)
5
また、この制御部にはダーリントン回路により2つのトランジスタ(2SC1740・2SC1343)を組み合わせて、仮想的にhFEが非常に大きいトランジスタを実現しています。

その後、出力安定用?に100μF(耐圧25V)のコンデンサが入っています。
また、パイロットランプのLEDも出力に並列接続されています。

簡単な整備ではないですが、手持ちにあった100μFのコンデンサと2SC1815(2SC1740の互換品)を交換しました。

以上、簡単な解説と紹介でした。
ではまた

参考文献
・じじいの電子実験室 - トランジスターをツェナーダイオードとして使う[忘備録]
http://blog.livedoor.jp/yokoshima_m/archives/2149268.html
・アナデジ太郎の回路設計 - 【初級者向】ダーリントン接続とは?使い方と注意点について
https://ana-dig.com/darlington/
・電子回路入門(実教出版) 末松安晴/藤井信生監修 第17刷
 ISBN:978-4-407-03184-3 p321-325



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