2024年03月03日作成
STEREOMASTER製 AX-2500(安定化電源)
1.はじめに
2.外観と内部構成
3.回路パターンと回路図
4.整備
1.はじめに
2023年のハムフェアで入手した100円ジャンクの安定化電源を入手しましたので、分解整備してみました。
その時に分かった構造などについて解説してみようと思います。
2.外観と内部構成
3.回路パターンと回路図
基盤の外観としてはこんな感じで、かなりあっさりとしています。
基盤上のパターンとしては、ほかでも使えるようにか使っていない穴やパターンなどもあります。
また、大電流が流れるところはそれなりにパターンを広くとっているようです。
パターンを追っかけてわかった回路図としてはこんな感じになります。
※電源SW、ヒューズは省略
回路上はトランジスタを4つ使っていますが、内1つは定電流ダイオード代わりにしているようです。
構成はこんな感じですね。
整流部はトランスで降圧した後、W02というブリッジダイオードで全波整流しています。
なお、このW02は当然のように廃盤です。
次に2200μF(耐圧35V)のコンデンサリプル除去を行い、安定化回路に入って行きます。
安定化回路は出力電圧可変形の直列制御安定化回路になっており、
R3・R4が可変抵抗で比率を変えることで出力電圧を変えることができるようになっています。(下図青丸の部分で調整可能)
また、この制御部にはダーリントン回路により2つのトランジスタ(2SC1740・2SC1343)を組み合わせて、仮想的にhFEが非常に大きいトランジスタを実現しています。
その後、出力安定用?に100μF(耐圧25V)のコンデンサが入っています。
また、パイロットランプのLEDも出力に並列接続されています。
4.整備
簡単な整備ではないですが、手持ちにあった100μFのコンデンサと2SC1815(2SC1740の互換品)を交換しました。
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《参考ページ》
・じじいの電子実験室 - トランジスターをツェナーダイオードとして使う[忘備録]http://blog.livedoor.jp/yokoshima_m/archives/2149268.html
・アナデジ太郎の回路設計 - 【初級者向】ダーリントン接続とは?使い方と注意点について
https://ana-dig.com/darlington/
・電子回路入門(実教出版) 末松安晴/藤井信生監修 第17刷
ISBN:978-4-407-03184-3 p321-325