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2025年05月22日作成

ArubaのAPを自立型FWに書き換える

1.はじめに
2.ファームウェアの入手
3.書き換え作業

1.はじめに

ArubaのAPはよくヤフオクなんかに転がっているので入手性は良いのですが、FWが集中管理型になっていることが多くそのままでは、
逸般の誤家庭で利用しにくいのが実情です。
そこで、無料でFWを変更できる方法を紹介しようと思います。

2.ファームウェアの入手

ファームウェアはHPEの公式サイトより入手が可能です。
ただしアカウントの作成が必要です。なお、フリーメールではアカウント作成ができないので注意が必要です。
influxbd
ログイン後に、右上の検索マークより製品名を検索します。
influxbd
検索結果のうち”ArubaInstant_******_8.10.*.**_*****”となっている名前のものが、自立型FWとなります。
influxbd
ファイル名をクリックすると対象機種の一覧が見られるので、目的のものかの確認ができます。
influxbd
問題なければ右側のダウンロードマークでダウンロードできます。

3.書き換え作業

作業前に書き換えに必要となる情報を揃えます。
まずは本体のS/Nです。ここでは仮に”ABCDEF123456”とします。
続いてS/Nの頭に国コードと”-”を付けたものをSHA1でハッシュ化したものです。
基本的には日本国内だと思いますので”JP3”となります。※国コードについてはこちらを参照してください。
なので今回は”JP3-ABDEF123456”をハッシュ化したものとなります。
ハッシュ化はここのサイトでできます。
”JP3-ABDEF123456”をハッシュ化すると、”2fcda2ce14c2410ef064b43fc9667b1ca358c8bc”となります。
この値がのちに必要となりますので、控えておきます。

また、入手したFWが入ったTFTPサーバを用意します。
tftpd64なんかが手ごろだと思います。

では、実際の作業手順です。
まず、コンソールケーブルを繋いだ状態で起動し、起動シーケンス中のブートまでのカウントダウン(2秒間)の間に適当なキーを押下します。
これでAPbootに入ります。
続いて以下のコマンドを入力します。

proginv system ccode CCODE-JP3-[[事前に控えた値]]
#前述の値の場合は以下の通り
#proginv system ccode CCODE-JP3-2fcda2ce14c2410ef064b43fc9667b1ca358c8bc

自立型に変更するため以下のコマンドを投入する。
invent -w

以下のコマンドでTFTPサーバを指定します。
setenv serverip [[TFTPのサーバアドレス]]

また、AP自身のIPアドレスを以下のコマンドで設定します。
#dhcpで取得する場合
dhcp

#Staticで指定する場合
setenv ipaddr 192.168.xxx.xxx

以下のコマンドでOSイメージの1つ目をアップグレードします。ファイル名については適宜変更してください。
upgrade os 0 ArubaInstant_******_8.10.*.**_*****

同様に2つ目のOSイメージもアップグレードします。
upgrade os 1 ArubaInstant_******_8.10.*.**_*****

以下のコマンドで設定の初期化・保存をしたうえで、再起動をかけます。
factory_reset
saveenv
reset


これで自立型として利用できます。
応用すれば、海外向けのものを日本国内用にも変更可能かと思います。

以上
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《参考ページ》

・Zenn - ArubaのAPをコントローラーレスでIAPに変換する/US版APを日本リージョンに変換する方法
https://zenn.dev/misora_aurelia/articles/7cca4a98deee9b
・Aruba Instant AP 初期 設定方法-IAPコマンド一覧-
https://invisibletechnology.jp/aruba-instant-ap-setting/